ピンクの髪のお姉さん…。白いふわふわのドレス。





粉を振り払いながらこちらに気付くと…。





「あなたはクルミ様ですね!私はフレンチ·ブラマンシェ…。」





ニコニコしながらふわふわ浮いている…。





浮いてる?!





唖然とする私に握手しながらふわふわ浮いて私まで浮いている…。





ダメだ、頭がついていかない。
これは夢なんだ。寝よう…。





「クルミ様!ケーキはお好きですか?」





「えっ?ケーキ?うん好き。」





頭がピンクにお団子髪のお姉さんは
「ピアーニピンク…。」




後は聞こえなかった。
スティックに金平糖がついてるみたいなそれを振り…。





ピンクの光の粉が辺りを包む。





夢なら早く覚めて…。ケーキ屋になりたいなんて言ったからこんな夢を見てるのかな…。






オーブンに吸い込まれ、ピンクの光と共に消えた。





残っているのは光の粉に小麦粉が散乱しているだけ。





真夜中のパン屋、スイートベーカリーは静まり返る。