無人街の無邪気少女




次の日。


街に、人が現れました。


それは、会いたいと強く願っていた恋人でした。



少女はその姿を見るなり、走って抱きつきました。

そして、恋人が普段と違うことに気づきます。



「ねえ、服が裏表逆だよ」



うっかりさんだねえと少女は笑います。

恋人は、ただ、悲しそうに微笑むだけでした。




むじんがいが もとに もどるとき、


どこかが むじんがいに なるのでしょう。