「平次〜!早くしないと遅刻するよ〜!」 母さんの声でノロノロと体を起こす。 俺が下に降りると、父さんがちょうど仕事に行くところだった。 「平次、愛理にあんまり手間かけさせるなよ?夜がもたないから」 「はいはい」 母さんを溺愛してる父さんに呆れる。 今だって俺がいるにも関わらず、母さんに行ってきますのキスしてるし……。 俺はため息をつきながら、リビングに入った。