あれからアタシは眠れずに過ごした。



春輝に謝りたい。



アタシがバカだった。



でも、アタシは春輝の店しか知らない。



家も、年齢も、名字すら知らない。



どうすれば春輝に会える?



お店に行くしかない…。



行きにくい。



でもアタシは恋を知っちゃった。



春輝が好きでたまらない。



アタシは夕方に春輝の店に行く決意をする。



部屋に響く時計の音と、今までに聞いたことがない自分の心臓の鼓動が交ざり合う部屋で少し眠る。



起きた時には外は薄暗く、時計の針は17時を指そうとしていた。



アタシは眠気を覚ます為にシャワーを浴びて服を着替える。



春輝の店は18時半から。



1時間ある。



アタシは歩いて春輝の店に向かった。