次の日もその次の日も春輝はアタシの中に居座る。



このままあの店に行かなければ春輝に会う事はない。



アタシに春輝は必要じゃない。



自分にそう言い聞かせる。



「サキ、もう無理だと思うよ?」

「何が!?」

「サキはマスターが好き。無理に忘れなくてもいいと思う。」

「好きじゃない。あの人はアタシに必要ない。」



本当は、初めての気持ちに戸惑いを隠せない。



「はぁ…。サキ、あたしは今幸せ。お金持ちだからじゃないよ。エッチだって微妙だし。でも好きだから気持ちいい。」

「錯覚だね…」

「違うよ。好きな人とのキスもエッチも今までの奴とは別格。サキもマスターとしたら、自分がどれくらい相手を好きか分かるよ。」



そんな事言われても、春輝はアタシ何か相手にしないよ。



「今日は女だけで飲み行くよ!!」



今日は飛鳥に連れられてその辺の居酒屋。