なにがなんだか、さっぱりわからない!
要は、あたしは来週から人間界で学校に通うらしくて。
転入前の挨拶として、学級委員の2人が来て。
「……あたし、どうなっちゃうのー!?」
思わず出た叫び声に、恋千くんがあたしの手首を掴んだ。
「心配しないで。
ちゃんと俺が上手くいくようにしてあげるから」
囁くように言って笑うその笑みに、果たして優しさなんてあるのでしょうか。
気のせいか、恋千くんってオーラが黒いわよね?
「恋千、あんまりすずをいじめるなよ」
間に割り込んだ里音が、愛琉さんから名簿を受け取って。
「オレは違うクラスだから、愛琉、すずのこと頼んだよ」
「なんで俺が、こんな女を頼まれなきゃなんねーんだよ」
なんだか、いろいろ揉め事が起こりそうな雰囲気。
「同じ学年、同じクラスがおまえしかいないから仕方ない」
納得したように言う里音に、さすがの愛琉さんも口を閉ざす。
後程の説明によれば、あたしは愛琉さんと里音と同学年──いわゆる高校3年生らしい。
年は同じだったけれど、誠は学年だと2年生で1つ下。
恋千くんは1年生。
佐久間さんは………


