xxxFORTUNE




パラパラとページを捲り、考えるのは献立。

メニューも底をつき始めたわ。

そうだ、今度みんなに何が食べたいかリクエストしてもらおう。



「オレで良ければ、手伝おうか?」

「へ?」


声がしたかと思えば、後ろから伸びてきた手があたしから本を奪う。


「ほら、どこを間違えたかくらいなら見つけてあげられるかもしれないし」


目線では確かに見下されているはずなのに。

なんでだろう。

全然ムカつかないわ!



「本当!?
じゃあ、一緒に作りましょう」


元気いっぱいに答えて、2人並んでメニューを決める。


主菜、副菜……それから、

「あたし、デザート食べたいっ」

本に載ってる写真を見ているだけで、お腹がすいて。



「里音、どうせだから食べたいの全部作りましょ!」

「うん、とりあえず食材があるか確認してからにしよう」



なんだかワクワクしてきちゃった。