「琴葉ちゃん!?」


朝、愛琉さんのベッドで目が覚めたあたしの横で、目を細める女神。


「おはよ、楼那さん」

「なななななな.なんでっ」


あまりの衝撃に、飛び起きるように布団から出た。

ベッドに座って琴葉ちゃんを見ると、さも当たり前のようにそこにいて。


「楼那さん、もう体調は大丈夫だよね?」

「え、あ………」


そういえば、全然身体がダルくない。

それに、うっすらだけど魔力まで回復してるような。


「みんな、大広間に集まってるよ。
行こう」

手を引かれ立ち上がると、ひらりとドレスが揺れる。


え、どういうこと?

一瞬の間に、服装がエシャルのものに変わってる。


それに、頭に手を伸ばすと何かに触れた。

この感じ、ティアラ?


「今日は特別な日だから、姫様に新しい衣装を用意しなさいって」

促されるがままに、部屋を出て廊下を歩く。


「ねぇ、これは夢?
どうして琴葉ちゃんが、ここにいるの?」

「夢だなんてヒドいなぁ。
私が、楼那さんのこと知ってたらいけない?
エシャルのお姫様だってこととか」