xxxFORTUNE




睨めっこでもするように、ひたすら送る視線。

それに気づいているのか、いないのか。


ほんの一瞬だけ目が合ったと思えば

「……しつこく問われるのは迷惑です」

すぐに再び目を伏せる。



「結局、迷惑なんじゃない」

だから、ちょっぴり拗ねてみせたり。

そんなあたしの様子に、誠は困った顔。



「なにも、話しかけられることが嫌だとは言ってません。
単純に質問されることが苦手で」


気を遣ってくれているのか、話す声は途切れ途切れ。

語尾になるほど、聞き取れない声量に。



「その……だから、つまり苦手なんです。
自分のことを他人に話すのが」

本人でさえも、上手く説明がいかずに首を傾げながら教えてくれる。


とりあえず、簡潔にまとめると話しかけても大丈夫ってことかしら?



「よくわからないけど、仲良くしてくれるのよね?」