次の日。


無事家まで帰ってきた私は、お父様の書斎で真白と話し合っていた。


お父様の書斎は広い。

だから、話し合いをするには最適なんだ…けど…お父様がいるとちょいちょい話に参加してくるから面倒くさい。


私はお父様もお母様も嫌いじゃない。


でも、小さいころから敬語で話しちゃってるから…もう普通に話すってことが出来ないんだよね。


なんかそこでお父様や親あさま、司との距離感を感じてしまう。



まぁ、あんまり司も両親とは話をしないことが多い。

仲が悪いっていうわけじゃないんだけど。


…と、関係ない話が混じってきちゃった。



「あ、そうだそうだ。萌加には毛利ニーナとして祐人の家に潜入してもらうから」

と真白が私に話を振ってきた。

「でも、ニーナってさ…ホテルのところの娘ってことになってないの?」


…ふつうは、そんな令嬢みたいな子を働かせには行かないよね?


そして、真白は少し考えたようなふりをした。