―――――――その頃部屋では。


「あの子、上手くやってくれるかね」


「大丈夫ですよ、おじ様。萌加は…どんなに頭のねじが1本抜けてたとしても私のいとこですから。


私のいとこが出来の悪い子なわけないではありませんか」



「…真白君、そこまでは言ってないのだけど…」


萌加の父が焦ったような声を上げる。

確かに、萌加の父は萌加が任務を遂行出来るかを心配しただけ。



しかし、真白は萌加のいとこ。


親たちの知らない萌加をたくさんみてきてる。


「真白君。萌加は…出来るだろうか」


「……あんなバカみたいなやつでも良い所はいっぱいあるんですよ」


そう柔らかくほほ笑む真白に萌加の父は安心していた。



「…まぁ…萌加のバカな頭だけでは何もできないと思いますけどね。そのために私がいるんです」


しかし、直後に黒い笑いを浮かべた真白に萌加の父は真白を敵に回した場合の怖さを感じていた。