「二人っきりの時とか
四人で居る時は敬語なし。
それから、名前で呼んで」

「いきなり言われても」

たじろぐ僕。

だって万が一
学校で呼んだら大変だし。

「何時までも、
『栢山先生』じゃ
恋人同士
って感じしないじゃん?
俺も『桜香』って
呼ぶからさ」
『李雄』って呼んで?」

「うん……」

少し戸惑う。

「ほら、呼んでみ?」

「り、李雄…」

恥ずかしくて
俯いてしまった。

「良く出来ました」