「何も言わないんすね。俺本気で狙っちゃいますよ?安仁屋さんと違って、人気出始めですけど。俺は彼女を落とす自信あります。あのまっすぐな瞳を俺に向ける。いいっすよね?」
「っ…!」
ダメだ!
そう言ってアイツを殴りたかった。
でも…遅かった。
「碧空……さん?」
「佑月……………」
「…二人でなに話してたんですか?」
佑月は、不安そうな顔して俺を見る。
佑月は、どうしようもなく不安になった時、自分の髪をそっと触る癖があるんだ。
多分、俺しか知らない。
「今ね、アサカちゃんを狙っていいかって聞いてたとこだったんだよ」
「ゆきさん…なに言ってるの…?」
ゆきさん…?
さっきまで、春川さんだったのに?
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