夏休み、 一回も秀一と会わずに 2学期を迎えた。 「亜希ー、桜野知らない?」 クラスメートから声を掛けられた。 「ごめん。分かんない」 「そっか。何で休みなんだろ…まぁいっか。じゃあねー」 今日、秀一は休みだった。 私は携帯を取り出して、 秀一にメールを送った。 <久しぶり。学校休みだけど、大丈夫?学校来るの、待ってるね> 絵文字を一つも使わず、送信した。 秀一… 会いたいよ…