「え? 水瀬の誕生日の日?」 紙コップにコーヒーを注ぎながら 鶴瓶が俺の方を見る。 「ああ、お前、朝出てったんだろ」 「あ~水瀬寝てたからな、 別にキユちゃんは普通だったけど?」 「・・・そうか」 じゃあ、やっぱり? 「なに、何した」 「いや・・・何でもねぇよ」 あの後のことを、 これっぽっちも覚えてない。 気付いたら、 いつも通りベッドで寝てたし。 まぁ、酒も入ってたし。 「・・・無いよな」 まさか、ありえない。