足を楽な体勢にしようとしたが
カゴに当たり
キーン とした衝撃が走った。


ため息つきたいくらいだ。


「誰かいるのか?」

優しく低い声がした。




自分を見てみる。

擦り傷にアザ…。

丸見えだ。


これじゃ
先輩にいじめられてる事がバレちゃう。


立ち上がろうとするけど
痛くて体がよろめく。

またカゴに当たった。


…はぁ。







もう遅かった。



声の主の瞳は
私をとらえた。