すかっ。
すかすかすかっ。
一度ならず、二度三度。直樹は、霊のど真ん中に手を突っ込んでは、その感覚を楽しんでいる。
おいおいおいおい。
祟られたりしねーのかよ。
直樹の行動に思いきり引きながらも、孝輔は台車から機材を下ろし始めた。
ここまではっきり見えているのなら、仕事としては簡単に終わりそうだ。
ん?
しかし。
一人だけ不自然な存在が、そこにいた。
サヤ、だ。
着物少女の方ではなく、あらぬほうを見ている。
視線を追いかけてみたが、そこには他の陶磁器が飾ってあるだけだ。
「悪影響があろうがなかろうが、せっかく手に入れた壷に余計な化け物などいらぬ」
さっさと消してくれ。
うなるように、依頼人は手で追い払う仕草を見せた。
「分かりました」
直樹も、そろそろ霊の身体で遊ぶのにも飽きたのだろう。
背広のポケットから、黒い革手袋を取り出す。
「それでは、本日はいろいろ調査させていただきます」
直樹が手袋をはめたら、孝輔の出番だった。
すかすかすかっ。
一度ならず、二度三度。直樹は、霊のど真ん中に手を突っ込んでは、その感覚を楽しんでいる。
おいおいおいおい。
祟られたりしねーのかよ。
直樹の行動に思いきり引きながらも、孝輔は台車から機材を下ろし始めた。
ここまではっきり見えているのなら、仕事としては簡単に終わりそうだ。
ん?
しかし。
一人だけ不自然な存在が、そこにいた。
サヤ、だ。
着物少女の方ではなく、あらぬほうを見ている。
視線を追いかけてみたが、そこには他の陶磁器が飾ってあるだけだ。
「悪影響があろうがなかろうが、せっかく手に入れた壷に余計な化け物などいらぬ」
さっさと消してくれ。
うなるように、依頼人は手で追い払う仕草を見せた。
「分かりました」
直樹も、そろそろ霊の身体で遊ぶのにも飽きたのだろう。
背広のポケットから、黒い革手袋を取り出す。
「それでは、本日はいろいろ調査させていただきます」
直樹が手袋をはめたら、孝輔の出番だった。


