ハハッハアハハッ

アハハハハッハ



安藤君をバカにした笑い声は、止む気配がなかった。




文化祭。

それは、高校生活で修学旅行・体育祭に次ぐ、大イベント。

こんな不良だらけの高校にとって、夢のまた夢の文化祭。




そう考えると、安藤君の発言は無謀なもの。


僕は、安藤君が怖かったからなのか、笑わなかった。



「黒田君、放送室ってどこにあるのかな?」

「えっえっと…職員室の方に……」



安藤君の顔が少し強ばる。

何か考えているようだった。




「案内してくんない?」



僕は一瞬戸惑った。

このまま安藤君と関わっていいものか。

関わっていると、みんなからバカにされそうだし。

調子のってると思われるし。



相変わらず、情けない僕だった。