鳥籠の中の少女

でも、最近、考えが変わってきた気がする。



人の事を、私が唯生きていくための駒だとは思わなくなった。



私の周りの人はこんなにも私の事を大事にしてくれてる。



そんな人を駒と考えるなんて、今までの自分は馬鹿だったんじゃないかって思うようになった。



それもこれも、潤樹を中心として、唯人のお母さん、愛璃、直接的ではないけど、千里、結乃、瑛梨のお陰だと思う。



まだ、感情に表す事は殆ど出来ない。



3回泣いたぐらいだけど、みんなと同じように笑って、泣いてと感情に表してみたい。



そんな風に考えられるようになった。でも、まだ怖い。"感情"を取り戻す事によって、唯人を忘れるんじゃないかって思うから。



それに何より、私はまだ、大きな十字架を抱えてる。



否、まだじゃない。一生、この十字架を背負って生きていかなければならないのだから。



「.....ゆ......ひゆ......緋結!」



誰かに身体を揺すられて、ハッとする。そして、身体を揺すった人を見た。



「潤樹......」



「緋結、大丈夫?授業終わったよ?」



「あれ?そうなの?」



私はボーっとした頭で周りを見回す。



みんな話しこんでる........授業終わったのか。



「緋結、授業終わってもボーっとして、動かないから心配したよ」



「ごめん」