鳥籠の中の少女

私はその言葉に息を呑んだ。



そして、生温かいモノが流れた。



「緋結っ!!」



愛璃は私の胸に飛び込んできた。



「ごめんねっ.....ごめんねっ......」



愛璃が泣きながら、謝ってくれる。



「大丈夫よ」



私は泣きじゃくる子供みたいな愛璃をそっと包み込む。



愛璃が泣いてる間、私は何も言わなかった。



愛璃も辛い思いしてたのね。



暫くして、泣き止んで、私から離れて俯きながら愛璃が口を開いた。



「頼まれてたのにっ.......あたし1人じゃ........何もできなかったんだ.......」



一生懸命説明しようとする愛璃の言葉を私は待った。



「だから........潤樹君に........あたしが.........ベラベラ人の過去を喋る.........奴のフリして.......緋結の過去の事......少しだけ.......説明したんだ........」



愛璃が潤樹に話したのはちゃんと、理由があったのね。



「ごめんねっ.........勝手に話して.......」



「別に良いわ。愛璃の行動には意味があったんだもの。私を思っての事だからいいの」



その言葉に愛璃は驚いて、下げていた顔を上げた。