鳥籠の中の少女

「分かってます。でも、最初に1-2の人が開き直ったんです。それで、言う事聞いてもらえないと思ったんです。だから、放送ならみんなが止めてくれると思ったんです」



「だがねー」



それでも、先生が怒ろうとするから私は遮った。



「あのまま、見過ごせって言うんですか!?確かにやり方は荒かったと私も思ってます。でも、今、私が助けを呼ばなかったら別宮 結乃さんは中学卒業までいじめられてたかもしれないんですよ!?」



「そうかもしれんな。だが、誰かが言ってくれたかもしれん」



「その『誰か』が言うまで、別宮 結乃さんは耐え続けなければなりません!そんなの酷いです!」



「なら、先生を呼べば良かっただろう」



その言葉に私は先生を睨んだ。



絶対に先生は何もしてくれないくせに。



千里もいじめられてたわ。



その時、私は先生に言ったのに助けてくれなかった。



何人もの先生に言ったのに!



「今更、それですか。1番最初にそう言えばよかったんじゃないですか?」



「そ、それはだな」



流石の先生も言葉を濁した。



「本当は先生達、気付いてたんじゃないですか?この状況からして、普段から水をかけられたり、机に落書きされたりしてたはずですよね?それを気付かない訳無いですよね?」


「.................」



先生は黙り込む。