鳥籠の中の少女

その後、階段を上って、少しして、目的の場所に着いた。



「此処よ」



「此処って放送室じゃない」



「そうよ?」



「鍵あるの?」



千里が恐る恐る聞く。



「あるわよ。今日、私が放送担当日で、鍵持ってたのよ」



「じゃ、放送室で何するつもり?」



愛璃が分からないという表情で聞いてくる。



「今に分かるわ」



鍵を開けて、放送室に入った。



そして、機械を弄る。



「まさか......」



愛璃は血の気が引いたような顔をしながら呟く。



「そのまさかよ」



私はニヤリと笑いながら言い、機械に向き直って、弄った。



今は、休み時間。



少し大きめのボリュームにしないと、人の声にかき消されるわね。



よしっ、準備が出来た!