鳥籠の中の少女

レジに向かい、会計を済ませていると、バタバタと慌しく店に入って来る人がいる。



その人達の顔は真っ青で、不安を紛らわすように会話をしていた。



「此処まで来れば大丈夫かな?」



「多分、大丈夫だよ」



「あのナイフ持った人怖かった......」



「太陽の広場でナイフ振り回したもんね」



その人達の会話がたまたま耳に入ってきて驚いた。



太陽の広場!?



ナイフを持った人!?



唯人が危ない!!



私は驚いて、小銭を渡してくれている店員さんから、小銭を取ろうとしてた手が滑って、床にチャリンチャリンと音を立てながら散らばった。



「あ、すみません。大丈夫ですか?」



「此方こそすいません。大丈夫です」



私は慌てて小銭を拾い、服が入った袋を持って、慌てて走った。



「ありがとうございました」



店員さんの業務的なお礼の言葉を返す暇なく、私は店を出て行った。



唯人、大丈夫だよね?



死んでなんかいないよね?



私の中で最悪の光景が過ぎる。



それを振り払うように、走るスピードを上げた。