「わ、分かりました…」 結局、許してしまった。 あたしがそう言うと、彼は嬉しそうに笑った。 カッコいい…。 「僕が持ちます」 そう言って、あたしの手から荷物を全部取った。 歩き出した彼の後に、あたしも続く。 歩くのが遅いあたしに、ちゃんと合わせて歩いてくれる。 でも…用事大丈夫なのかな。 「ここです。」 少しして着いた彼の家は、大きくて綺麗だった。 「どうぞ。」 「お、お邪魔します…」 胸がドキドキとうるさい。 男の子の家に入るって初めてで…すごく緊張してきた。