「ちょっと!!人の話聞きなさいよ!!」 そう叫ぶけど、涼は振り返らない。 ただ、涼の背中が小さくなっていくだけだった。 あたしはイライラしたまま、家に入る。 「おかえり。どうしたの、そんな怖い顔して」 「ただいま!何でもないっ」 玄関に来たママにそう言って、自分の部屋に入った。 ベッドに寝転がる。 一体なんなのアイツ…。 あたし振り回されてばっかり。 でも…絶対に涼となんか帰らない!! そんな命令…絶対聞いてやんない!!