実はあたしは、三浦くんのことがきらいじゃない。

それは、男子がきらいなあたしにとっては、珍しい。

他の男子がごちゃごちゃしているのに、三浦くんだけは、サラサラしているから。

自分に正直に生きれているから。

だから―――――

「あ、今日関根たちとまたカラオケとか行くけど、木下も行く?」

断れない笑顔で言われる。

めんどくさいなぁ。

またそう思った。

毎晩遅くなると、体がダルくてしょうがない。

「あたし、今日はパス。」

なるだけ、申し訳ない顔を作った。

「えー、木下来ないのかぁ。」

三浦くんも、残念そうな顔をしてくれる。

「木下来ないなら、おれもパスしよっかな。」

三浦くんは、本当に残念そうな顔をまたして、言った。