弟が高校生になった頃、父親が酒に走ったのだ。



夜中に酔い潰れて母親と喧嘩する始末。



母親は夜に仕事していたので、帰ってくるのが夜中だった。



父親は酔い潰れて、夜中に帰ってきた母親にいちゃもんをつけるのだ。



そして、勝手にキレて物にあたり、悪いときには母親を殴る。



私達、子供はその音にびっくりし、止めに行く。



私達はそんな生活をしていた。



そんな時、弟が非行に走ったのだ。



次第に帰りが遅くなり、家に帰って来ないことも、ざらにあった。



酒や煙草や喧嘩、万引き。



そんな弟に父親は腹を立てた。



そして、夜中に帰ってきた弟を殴る、殴る。



弟の顔を見る度に殴る。



私や母親が止めても、止まらない。



むしろ、止めに入った私達も殴られる。



私や弟、母親は父親に殴られて、何度痣を作ったことか。



弟は次第に、家に帰ってこなくなり、家にいても自分の部屋に閉じこもるようになった。