直が驚いているのが分かる。 「か、勘違いしないでよ。...今は一時の気の迷いだよ。」 自分に言い聞かせるようにつぶやいた。 腕から伝わる直の体温。 シトラスハーブの直のにおい。 全部全部、私の大好きな直だった。 「っふ。気の迷いか...。そういうことにしておいてやるよ。」 意地悪な直の声が頭上で聞こえた。