「俺は、いいの。」 「なんでよ・・・。」 にこっと笑った顔はやっぱり優しく不覚にもときめいてしまう。 「未瑠が風邪引いたらだめだろ?・・・あ、馬鹿は風邪引かないか!」 「もう、どういう意味よ~。」 じゃあなと手を振って雨の中に走っていった直。 手に乗せられた黒い傘。 そこに小さな紙が貼ってあった。