案外清継くんがいないほうが…いい気がする。

そうだ。いままでこの魅力に気付かなかったのはすべて清継くんせいだったんだわ!!


「ほんとにありがとう。アイス、お礼するね」


「いや、大丈夫っす。気にしないで!それより早くカキ氷買って及川さんに」


「そうだね!」


(カナ サイド終了)


カナと島はカキ氷を買うとリクオとつららがいるパラソルに向かった。


「り「ねえ、つらら。ボク、いい治し方を知ってるんだけどやってもいい?」」


カナが声を掛けようとするちょうどのタイミングでリクオの声がかぶった。

島とカナはお互いに顔を見合わせる。


「…え?どんな方法なんですか?」


「んーとね、あ、カナちゃんに島くん」


「あ、はは。はい、カキ氷」


「及川さん大丈夫っすか?」


「島くーん?行くわよー」


「そ、そうっすね」


カナの黒い笑みに島は頬を引き攣らせながら引っ張られていった。

二人の気配が遠くなるのを感じ取ったリクオは膝の上に頭を乗っけているつららに妖しい笑みを浮かべたのだった。


「り、リクオ…様?」


「話戻るけどね、方法っていうのは――」


リクオの話を聞いてつららは違う意味で顔を真っ青にしたのだった。


「い、嫌ですーーーー!!!!」


そんな悲鳴じみた声がパラソルから聞こえたことは誰も知らない。