あれから、数日が過ぎていた。

十夜は相変わらず毎日送り迎えをしてくれる。

あの日、十夜のキスで私の体に入り込んできたのは、十夜のエナジーだけではなかった。

自分の気持ちに説明がつかない。

十夜、あなたのエナジーはあまりに熱かったから・・・。

「加奈、今日はこれから姉貴に会いにいかないか?」

「え?」

放課後、十夜がいつもどおり加奈を家に送ってくれている途中だった。

「姉貴がそろそろ加奈は能力をある程度コントロールできるかもしれないって言うんだ」

「でも、私なんにもできないよ。今までずっと十夜に助けられてる」

「加奈の能力は自分を護るためにはほとんど働かない。誰かを護りたい。そう強く願った時に信じられない能力を発揮するんだ」

誰かを護りたい・・・。

私にも、護ることができたら。

私ももっと強くなりたい!

「うん!十夜、いずみさんのとこに連れてって!」