お父さんと私の写真を入れたペンダント…。

そんなものお母さんにはつらいだけだった。

ごめんね、お母さん。

「瑞樹、ありがとう。やっとお母さんの気持ちがわかったよ」

お母さん、あなたはお父さんを本当に愛していた。

『加奈はまだ小さいからわからないわね。大切な人を守るためなら、女はなんだってするわ』

お母さん今なら少しわかる気がする。

愛する人がいるって強くなるってことだね。

私、瑞樹を愛してる。

私は瑞樹に会うために生まれ変わった。

それだけは、なぜかわかる。

月の鼓動が聞こえるの。

トクン、トクン、トクン・・・。

『アイシナサイ。愛しい人をアイシナサイ』

『カナン、汝の愛は永遠なり』

ドクン!!

永遠に愛しい人・・・・瑞樹!

前世からの声が聞こえる。

『大切なあなたを護るためなら、カナンはなんだってするわ』

わかる。

今ならわかる。