「瑞樹さんと加奈さんですね。お待ちしておりました」
『天使の泉』に着くと、いつもの受付係の女性が私と瑞樹を案内してくれた。
「十夜さんは奥の部屋でお待ちです。あ、私のことは香織とお呼びください」
香織さん、この人も私たちのこと知っているんだろうか・・・?
人懐っこい笑顔に、なんとなくそんな気がした。
ギィ。
扉を開けると昨日と変わらない、神聖な雰囲気が漂う。
そこに月野いずみと須藤十夜が立っていた。
「瑞樹、お前もやっと観念したみたいだな」
強い意志を投げつけるような眼差しを瑞樹に向ける十夜。
「時間がないのはわかってる。加奈を護るには全てを告げるしかない」
瑞樹の口調はいつもより強く、何かを決意した瞳だった。
「わかってるなら早速始めようか。雨を降らせるにも体力の限界がある。明日は無理だろう」
十夜が苦笑する。
その光景を眺めるように見ていた月野いずみがゆっくりと私に歩み寄ってきた。
「加奈、前にも言ったけど、あなたは男性に生まれるべきだった。長い話になるわ」
『天使の泉』に着くと、いつもの受付係の女性が私と瑞樹を案内してくれた。
「十夜さんは奥の部屋でお待ちです。あ、私のことは香織とお呼びください」
香織さん、この人も私たちのこと知っているんだろうか・・・?
人懐っこい笑顔に、なんとなくそんな気がした。
ギィ。
扉を開けると昨日と変わらない、神聖な雰囲気が漂う。
そこに月野いずみと須藤十夜が立っていた。
「瑞樹、お前もやっと観念したみたいだな」
強い意志を投げつけるような眼差しを瑞樹に向ける十夜。
「時間がないのはわかってる。加奈を護るには全てを告げるしかない」
瑞樹の口調はいつもより強く、何かを決意した瞳だった。
「わかってるなら早速始めようか。雨を降らせるにも体力の限界がある。明日は無理だろう」
十夜が苦笑する。
その光景を眺めるように見ていた月野いずみがゆっくりと私に歩み寄ってきた。
「加奈、前にも言ったけど、あなたは男性に生まれるべきだった。長い話になるわ」


