月夜の天使

この物語は、リオンを育てた女性の物語・・・。

凛音が自分の育ての母親の役を演じ、母の瑞樹への想いを語っているんだわ・・・。

「私は必死の思いでカインを探し当てました。そして、一緒に死のうと思った。カインの永遠の命を奪い、私も・・・」
凛音はここで、苦しみに悶える表情を浮かべ、頭を抱えながら膝から崩れ落ちる。

「でも、私はカインを殺せなかった!月が見えるあの丘から海に飛び降りて死のうとした私を、カインはかばって・・・落ちていったのよ!!」

凛音が激しく泣き崩れる。

ルナの想いが私の胸にも入ってくる・・・。

痛い・・・とても胸が・・・張り裂けそうに痛い!!

「カインは、落ちていきながらも、月を見上げ・・・微笑んでいた。勝てない、そう思った。カインとカナンの愛にはとても・・・」

顔を覆っていた凛音が、ふっと天上を見上げて暗い影のある微笑をもらす。

「・・・なければいいのよ」

凛音の表情が深い憎しみの表情に変わっていく。