「乃愛!」 後ろから愛しい人の声がした。 「優人さん!」 あたしはスーツ姿の彼に歩み寄った。 「もう終わったのか?」 「うん。優人さんは?」 「俺も終わった。さ、帰るか」 優人さんはあたしの頭を優しく撫でる。 あたしは嬉しくなり、彼に近寄った。 「宇野くん、バイバイ!お疲れ様!」 あたしは宇野くんに挨拶をした。 彼もまだ上田さんを待ってるらしい。 「はい。お疲れ様でした」 宇野くんは優人さんにも頭を下げた。 やっぱり宇野くんは礼儀正しいなぁ…。