あたしはなんだかもどかしくなり、優人さんのスーツをキュッと掴んだ。 「乃愛……」 優人さんは少し唇を離すと、熱くあたしを見つめてきた。 ドキンと鳴る胸。 ヤバイ。 どうしよう… 心臓壊れそう……。 「続きは今夜な。楽しみにしてろよ」 優人さんは妖艶な笑みを溢し、あたしから離れた。 もうっ…。 あたしは恥ずかしくて俯く。 優人さんはクスッと笑うと、あたしの体を優しく包み込む。 「……じゃあ行ってくるな」 「ん……いってらっしゃい…」 あたしは優人さんの体にしがみ付きながら答えた。