「ハニーブラウン色の短い髪した男です。覚えてませんか?」




「えー…ん〜……あ!」




思い出した!




「もしかしてあたしが“アドニス”作って差し上げた人?」




「正解です」




宇野くんは微笑んだ。




あ〜そっかー!
あの人が!




でも…




「似てなくない?上田さんとお兄さん…」




「ぷっ、ですよね。俺もそう思います」




お兄さんの方は優しそうだけど、上田さんは…気が強いのかな?




「アイツの兄貴、美容師なんですよ。だから今日切ってもらうみたいです」




「あ、そうなの?美容師さんか〜。なんかカッコイイね!」




確かにお兄さん、美容師っぽかったような気がする。




世の中狭いな〜って、あたしは思った。