「……ヒック…優人さん…ごめ、なさ……」




「謝らなくていいよ。全部俺が悪い」




優人さんはそう言うと、あたしを前向きにし、正面から抱き締めた。




ギュッと優人さんの胸に頭を押し付けられ、背中に腕が回される。



優人さんのワイシャツが涙で濡れていく。




汚しちゃうって分かってるのに…離れられない。




今だけは、離れたくない。




優人さんの温もりに浸っていたい……。




あたしはそんな思いを込めて、優人さんの背中にギュッとしがみ付いた。




しばらく抱き合い、体を離すと優しくキスをされた。




甘くて、とろけちゃいそうなキス。




あたしはいつまでも優人さんの唇を味わっていたくて、首に腕を回し、キスを受け入れていた――…