「んっ……」 「おっと」 崩れ落ちそうになったあたしの体を、優人さんはガシッと支えた。 優人さんに抱き止められながら、肩で息をするあたし。 酸素が足りなくて頭が朦朧とする……。 「ごめん、やりすぎた」 優人さんは申し訳なさそうにあたしの体を抱き締めた。 背中に回る温かい腕。 あたしは一気に安心できた。 ――ポーン 再び機械音が鳴って、あたし達の部屋がある階に着いた。 優人さんはあたしの腰を支えながら歩いてくれる。 あたしはなんとか呼吸を整えようと、肩を上下させていた。