「乃愛、明日朝早い?」 優人さんは髪を撫でながら聞いてくる。 「ううん…。明日は夜から、だよ……」 あたしは優人さんのシャツをキュッと掴んだ。 「そっか……なぁ、乃愛。」 優人さんはあたしを少し離すと、ジッと見つめてきた。 綺麗なセピア色の瞳があたしを捕える。 「抱いてもいい?」 優人さんはとても妖艶な笑みを浮かべる。 あたしの胸はドキンと鳴る。 ……この腕に抱かれたい。 熱くて、どうしようもないくらい優しいこの腕に…。