――…
「優人さん、何か飲まない?」
「ん、カクテル?」
行為を終えた後、あたしは優人さんの逞しい腕に包まれたまま、そう聞いた。
「うん、カクテル。」
あたしがそう答えると、優人さんは優しく微笑んだ。
「じゃあ頂こうかな。乃愛の愛情たっぷりカクテル」
そんな優人さんの言葉に、あたしはクスクスと笑みを溢す。
「種類はあたしに任せてもらってもいいかな?」
「あぁ。頼むよ」
優人さんはあたしを離すと、優しく頭を撫でた。
あたしは床に散らばった服や下着を拾い集め、それらを着る。
まだ体にさっきまでの甘い時間を思い出させるような、気だるさが残る。
そんな感覚さえも…愛しい。

