「優人さん?」 あたしはなんだか彼が心配になり、ユサユサと肩を揺すった。 ただ単に、嫌な夢とか見てるだけかもしれない。 ううん…。 その可能性がかなり高いけど。 でも…放ってはおけないよ……。 「ん……乃愛…?」 ゆっくりと目を開けた彼。 あたしはホッと胸を撫で下ろした。 「優人さん、うなされてたよ?嫌な夢でも見たの?」 あたしは彼の温かい手を握る。 すると、優人さんは苦笑いを溢した。 「いや…ちょっと、な。」 額に手を当て、俯く優人さん。 あたしはたまらず…彼を優しく抱き締めた。