そう言う夢鈴だけど、それはきっと本心じゃない。


そう直感した。


何でそう感じるのかは、自分でもよくわからないけど、そう感じるんだ。


まだ、俺に心を開いてくれてないんだな…。


そんな感じはしてたけど、改めて実感させらると、辛いな…。


「わかった。でも、何かあるなら必ず言えな」


そう言って、もう1度夢鈴の頭を優しく撫でた。


今は、それしか俺には出来なかったから…―――。


夢鈴、隠さず、俺に本心を見せて…――――。



そう心の中で夢鈴の訴える。


そしてそのまま、夢鈴と共に屋上を後にする透夜だった。



[透夜side 終]