それは俺が彼氏のふりをしなくていいってことだ。 香奈ちゃんは俯いてて全く顔を見せない。 絶対これは何かしら勘違いしてる。 「これからも遊びにこいよ」 「えっ……でも約束…」 「そんなの関係ないだろ」 ばっと顔を上げた香奈ちゃんの目は潤んでた。 ——やっぱりな。 「お前は俺の大事な後輩だからな。 困ったことがあったらいつでも頼っていいんだからな?」 そう言いながら俺は香奈ちゃんの頭に手をおいた。