――まるで、和泉君が小さな子犬のガラス細工みたいに見えたから。
「……君まで濡れるだろ」
立っている私をぐいっと引っ張って、
強引にぴったりくっつく形になった。
「え、えええ!?」
そして、濡れた身体でギュっと優しく抱きしめられた。
背中に手を回されて、
私も自然に和泉君の背中に手を回す。
驚くほど彼の体温は低くて、私は胸が痛くなった。
ドクンドクン
和泉君の心臓の音が伝わり、
濡れた雨の匂いが鼻をかすめた。
「……消毒」
「え?」
和泉君は小さく呟くと、寂しい笑顔を浮かべて、身体をそっと離した。

