「天宮さんって本当に……、何て言うか純粋培養だよね」
「へ?」
「何で今日僕が屋上に呼び出したと思う?」
くすくす笑う和泉君だけど、いつもの優しそうな雰囲気はどこにもなくて。
胸が苦しくなった。
心配そうに鳴くココアを見ながら、私は返事が出来なかった。
「ねぇ……理由、言ってなかったでしょ、僕」
……理由。
屋上に呼び出した理由。
そういえば、私は和泉君に聞かなかったし、和泉君もあの時言わなかった。
そんな疑問は緊張で吹っ飛んでいた。
「……本当はね、理由あるんだよ」
「……ど、どんな?」
「さぁ……何だと思う?」
ニヤリと顔を歪める和泉君。
私はこの時、
初めて和泉君が怖いと思った――。

