「あっ……綺麗なお花が咲いてるよ。可愛いね、ココア」
近所の人はガーデニングが趣味みたいで、色とりどりのお花がたくさん咲いていた。
見ているだけで楽しい気分になっちゃう。
風も気持ち良いし、本当に此処に引っ越してきて良かったなぁ。
ココアと時々話しながら歩いていると、前から見知った人影が見えた。
「……っ!和泉、くん……」
どうしよう。
話しかけた方がいいのかなぁ?
昼休みのことが急に頭によぎって、胸がドキドキした。
私が硬直していると、和泉君は私に気づいて、話しかけてくれた。
「……天宮さん」
でも少し、眉をひそめ、ふと笑う和泉君。
機嫌……悪いのかな?
そう思うと私まで少し悲しい。

