「も〜え〜なッ」

「きゃあっ!?」

突然後ろから抱きつかれたものだから、
びっくりしすぎて
『きゃあっ!?』なんて
“THE☆女の子”みたいな声を
出してしまった…(汗)


………き…キモい…(涙)

キモすぎる…あたし!!!!


「う、海?」

抱きついてきたのは、海だった。

「ね、萌奈!!海入ろ〜?」

海が、かわいい声でそう言った。

あまりのかわいさに、
『うん』という返事が
喉まででかかり、
慌てておさえた。

「水着ないから…ごめんね?」

「海の家に買いに行こ?」

「あたし…「じゃ、レッツ☆ゴー」」

言い終わる前に海に腕を掴まれ、
引っ張ってつれていかれてしまった…。


かわいく見えても所詮、男は男だ。

力、強い……。


振り払えないくらいじゃないけど…。

振り払ったら不自然かな…?

そう思うと、振り払う気になれなかった。








「どれにする〜?」

海の家に連れてこられてしまった…。

ど、どうしよう…。

「海。萌奈ちゃん困らしちゃダメだよ」

悠紀がそう言ってくれた。

けど元はと言えば、悠紀が最初に
言わなければ済んだことなのに…。