「優。」 あたしは、自分の名前が大嫌い。 優しくない、孤独のあたし。 そんなのに優なんてつけた親の顔が見てみたい。 あたしに親はいない。 捨てた。 一番当てはまる言葉かも知れない。 捨てられた、あたし。 ----トントン 「優ちゃん?ご飯が出来たよ?」 顔を覗かせたのは、中学生の美穂。 「うん、すぐ行くね。」 施設、と言ったらいいのだろうか。 星華学園。 立派な名前。