天使の羽根


 しかし、反対に持っているせいでなかなか電源が入らず、更に慌てふためく。

 すると、その手から軽々しくひょいっとリモコンが取り上げられた。
 
 見れば、呆れた顔を引っ下げたあずみが「ば~か、反対」と言いながら横に立っている。

「反対に向けてても付く訳ないでしょ」

 そう言ってあずみはテレビの電源を入れた。

 特に見たかった訳ではない穂高だが「サ、サンキュ」と、ぎこちなく礼を言った。